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タイトルと表紙が印象的で図書館で予約していたのですが、先日順番が回ってきて読んでみました。サブタイトルが「「時間を食べつくモンスター」の正体と倒し方」とあり、時間の管理などをイメージしていましたがそれだけにとどまらず、後半に進むほど人生観など深い部分がテーマになっています。
後半は自分の考えを書き出す作業などが前提となっていて十分に実行できていませんが、全般を通してFIREに通ずる内容が盛り込まれていてFIREを考えるヒントにもなる印象でした。
現時点で印象に残っている前半部分を中心に、自分なりの解釈と感想をまとめます。
概要
著者はビジネス統計学を専門とする佐藤舞(サトマイ)さん(X/Twitter)です。すぐに買って読みたい方はよろしければ以下からどうぞ。
ご本人は多くのメディア出演・実績があるようで目にしている方も多いのかもしれません。本書は2024年7月に出版され、2026年1月には「あっという間にお金はなくなるから」という本も出版されていてこちらも面白そうです。
本書の「あっという間に人は死ぬから」では、有意義な時間の使い方を出発点として「後悔しない人生を送るために死ぬまでの時間の使い方を体系的に整理」しており、以下の4章で構成されています。
- 人生の浪費の正体
- 人生の3つの理
- 自分の本心に気づく
- 本心に従って行動する
以降では個人的に実践したいと思った内容や印象に残った点を抜粋します。
時間の使い方について
タイトルの印象からイメージしていた時間術については本書の1章の中で触れられていて、多くの関連書籍を分類すると「生産性アップ」と「自己啓発」の2つになるとしています。
「生産性アップ」ではアメリカの企業が発表している時間術のランキングを紹介していますが、1位は「タイムボクシング(時間割を作る)」でした。
個人的にはFIRE後は予定を作って時間割を埋めていく必要性は感じていないものの、多少意識した方が良いと感じることもあります。例えば、本書では時間を溶かしがちになるSNS利用などを時間割に組み込むことで時間の浪費を防ぐ、と言及しています。これは取り入れてみると良いかなと感じました。
「自己啓発」では、書籍「7つの習慣」で提唱されたアイゼンハワーマトリクスを取り上げ、「緊急ではないが重要なこと」の優先度を上げるべきことを紹介しています。
この点はFIREする・しないに関わらず、「緊急だが重要でないこと」を優先し、「緊急でも重要でもないこと」を暇つぶしの時間として使っていて、「緊急ではないが重要なこと」が後回しになりがちとなるように感じます。
そこから本書では「死・孤独・責任」を人生の3つの理とし、これらを避けるために無意識に取っている行動が間違った時間の使いかたを生み出す(不安を紛らわせることに時間を使いすぎている)としています。
個人的に響いた部分を抜粋します。
自分で生きる意味を見出すことができないと、存在価値を証明するために、財産や名誉や地位を得ることを目標とし、それができないと無価値観につながるというわけです。自由に生き方を決められるということは、その結果がダイレクトに自分に返ってくるので誰の責任にもできません。
本命の行動ではなく、”代替の行動”に時間とお金を浪費して、満足した”フリ”をしているたえに、いつまでも本命にたどりつけないのです。
そして死に際にやっと思い出すのです。「ああ、あれをしておけばよかったな...」と。
本書が目指す「有意義な時間の使い方」とは、自分の人生の舵を自分で握ることとその覚悟、そして智慧を手に入れ、人生の3つの理(死・孤独・責任)を受け入れながら、自分の人生をコントロールしていくこと、と定義します。
人生の向き合い方について
続く2章の中で、充実した人生を過ごすうえで外れてはいけない3つの原則を取り上げています。
- 変えられないものと変えられるものを区別せよ
- 人生に対して主体的に参加せよ
- 人生に苦は必要である
2つ目の原則に関連して、幸福度を決定する要因は「遺伝(50%)・生活環境(10%)・意図的な行動(40%)」であるという研究があり、意図的(習慣的)な行動の重要性を述べています。
この行動は「人に親切にする」「人間関係を育てる」「体を動かす」「感謝の気持ちを表す」などが例に挙げられています。
3つ目の原則に関する点を以下に引用します。
私たちは、なるべく少ない労力で楽をしたいと考えますが、実際には、これまで払ってきたコスト(時間・労力・お金)の総量が、幸福感を高める傾向があります。これを、心理学では「*努力のパラドクス*」といいます。
FIREすると自由度が増して楽になる方を選択しやすくなっているため、心に留めておくべきであると感じます。先の「緊急ではないが重要なこと」も意識しつつ、この点を思い出して苦にあたることであっても選択できればと思います。
また、「歎異抄(たんにしょう)」という 鎌倉時代後期に書かれた仏教書についても触れられています。親鸞聖人の教えを唯円という弟子が書き記した書物だそうで、存在を知らなかったのですが現代訳付や図解本など複数あるので読んでおきたいと思いました。
後半は気になったときに読み直す
3章では自分の本心(=価値観)を明らかにする話、4章では自分の本心に従って行動する話が続きます。自分の考えや経験を書き出すなどの作業を前提としていてまだ実行していませんが、今後思い出した際には実践してみようかなと考えています。
今回紹介したのは主に前半部分のみですが、この中でも気になった部分がありましたらぜひ本書を読んでみてください。
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