先日の「FP2級受験記 - かかった時間と費用」に続き、FP2級を学習して得られた気づきや所感をまとめます。
FP3級との違い
全体を通してFP3級の内容は包含されているため、FP3級の内容を正しく理解、定着させた状態で合格していれば、それだけFP2級の学習も進めやすく合格にもつながると感じました。
新規追加
FP3級にはなく、FP2級で新規に出るのが中小企業を想定した法人向けに関する内容です。
簿記3級で学んだことが少し出てきたので多少イメージはできましたが、それでも自分にとって知らない内容が多く学習初期はかなり苦手意識がありました。
学習途中にほんださんの講義動画で、自分が中小企業の社長であると思って考えると理解が進むという説明があり、その点を意識してからは制度や仕組みも抵抗なく入ってくるようになりました。
視点や立場を変えて考えてみるだけでも理解度に大きく関わると感じた出来事でした。
試験の出題形式
FP3級は学科試験が〇×の2択と3択の問題で構成されますが、FP2級は全問4択問題で「適切」か「不適切」な記述を1つ選択する、というパターンです。
基本的には選択肢の全ての記述を読む必要があり、FP3級と比較してかなり時間がかかります。学習中に問題集を解く際も時間がかかり、特に学習初期は慣れるまで集中力が続かず進みが遅くなりました。3級の学習時に2級の過去問を少しでも解いて慣れておけば良かったなと思います。
また、2級の問題を解いていると、確信が持てない選択肢が複数あると混乱して問いの適切・不適切を取り違えることがありました。例えば適切な記述を選ぶ問題で、どれも正しそうに見えて迷っていると1つだけ明らかに間違っている記述に気づき、それを選んでしまって不正解になる、というパターンです。
学習が進むと判断の精度が上がり取り違えは少なくなりましたが、試験では適切・不適切のどちらの問いかを意識しつつ解くようにして凡ミスを減らしていきました。
試験の内容・時間
試験では、学習に使ったテキストで一切カバーされていなかった問題が数問ありました。FPの範囲は幅広いので、その可能性も踏まえて何問かは解けない前提で考えておいた方が焦りは減らせます。
2級の試験は学科120分、実技90分です。3級ほどの時間的なゆとりはないものの、焦らず解いていっても全問見直す時間がありました。
過去問と全く同じ問題や記述は少しありましたが、3級よりも圧倒的に少ないです。
派生させた問題はいくつかありましたが、過去問中心で学習して覚えているだけでは解けないことが多く、正しく理解できているかを判断するために出題者側も考えて問題を作成していると感じました。
そのため問題集や過去問で間違えたところの解説を読みつつ、テキスト等の解説だけで自分の理解が不十分であればAIに説明してもらうのがお勧めです。
AIを活用
一通りテキスト、問題集を終えた後に曖昧、疑問に感じた点はAIを活用するようにしました。
例えば以下のように質問していたのですが、なかなかわかりやすい解説をしてくれます。
> FP2級の勉強をしているのですが、建築物の高さ制限で出てくる3つ、斜線制限に関してはさらに3つあります。ただ説明を読んでも覚えられません。背景も踏まえて体系的に理解したいのですが、説明してください。
> 不動産取得税の住宅の課税標準の特例、宅地等の課税標準の特例、住宅用地の税額軽減の特例と、固定資産税の住宅用地の課税標準の特例、新築住宅の税額の減額措置と、都市計画税の住宅用地の特例で条件や数字が色々出てきて覚えるのに苦労しています。背景も含めて体系的に説明してください。
> 遺留分に関する民法の特例について、背景を含めて説明してください。
> 類似業種比準価額のところで、斟酌率という用語と計算が出てきましたが、これは何ですか。
> 被相続人が死亡した後の支給されるべき年金給付を遺族が受けとるのはなぜ一時所得になるのですか。支給されるべき退職手当金が死亡3年以内は相続税、3年以後は一時所得になる点も合わせて理解したいです。
> 2019年7月8日以降に契約した定期保険等の保険料の経理処理の改正点について、背景を含めて説明してください。
> 財形制度の一般財形は非課税でないため何が有利かわかりません。メリットを提示してください。
> 法人税、法人住民税は個人で言う所得税と住民税ですよね。法人事業税は個人事業税というのもわかります。では地方法人税とは何でしょうか。しかもこれは国税とのことですが、法人税とは別ですか。
> 特定の居住用財産の買換えの特例と譲渡損失が生じた場合の特例で所有期間が5年、10年で異なっていたり、住宅ローンや所得の話もあり混乱しています。整理して説明してください。
ハルシネーションの可能性はありますので解説を盲信するのは危険ですが、実際のところ納得できる回答が多く役に立ったと感じています。
見返すと、こういった疑問は以前だと自分で時間をかけて調べるか、有料の講座等を受講して講師に聞く必要がありましたが、AIの登場で大きく変わったと感じます。
NotebookLM
今回私は活用できませんでしたが、NotebookLMをもう少し試しておきたかったです。
NotebookLMはユーザが提供したコンテンツのみを情報源として処理をするので、不正確な内容を返してくることはありません。
試したかったのですが、インポートに適したファイル・コンテンツが思いつきませんでした。
Youtube動画のURLを指定できるので、ほんださんの解説動画を活用すると面白そうと思いましたが、動画数が多く面倒になり(笑)、かつ学習終盤で気づいたこともあって試さずに終えました。
PDFファイルがあるとやりやすいのですが、NotebookLMは別の機会に活用したいと考えています。
FIREとの関連性
実際にFPを学習・受験をしてみて感じたことは、FIREと関連のある内容が多いということです。
ある程度想定はしていましたが、保険、資産運用、税金などFIRE前に自分で調べていたこととの重複がかなりありました。
特に公的保険、税金は必要に迫られて退職前に自分で調べていたため、FPの勉強がその分楽になったと感じましたが、逆に考えると先にFPを勉強しておけばFIREで必要なことがある程度カバーできるといえます。
以前ブログ内で「DIE WITH ZERO」について紹介した際に、現在価値をベースにして必要な金額を計算していましたが、FPで出てくる資本回収係数を使うと、運用しながら取り崩した場合の年額計算ができ同様の結果が得られる、という気づきもありました。
また、個人的な調べものでは無関係な部分を調べることはありませんが、FP受験を考えると試験として含まれている以上一通り把握して理解することになります。自身では民間の保険、不動産、相続はこれまで関りがなく、知らないままでしたがFPの学習を通じて深く理解するきっかけになりました。
FPは顧客向けに資産の相談・アドバイスをする資格という位置づけですが、正直AIを使えば大半は代替できてしまいますし税理士・社労士などの独占業務がFPにはない分、今後は需要が減っていくようにも思います。
一方で、個々人がFPの内容を理解することには価値があると感じています。FPに限らない話ですが、AIを活用する際に自分がわかっている上で活用するとインプット・アウトプットの質が良くなりますし、誤りにも気づけるはずです。
そういった観点でもFIREを考えている方は、FPの内容は一通り抑えておくと良いと思いました。FP3級の内容でも十分だと思いますが、お勧めはほんださんの講義動画です。流し見するだけでも役に立つはずです。
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